毎年新卒採用を行っている会社では、来年度の新卒採用がすでに始まっており、
採用担当者にとっては最も忙しい時期を迎えています。
新人には「ゆとり世代」や「ミレニアム世代」などに代表されるように、生まれた世代の社会・経済情勢を背景にした共通の特徴があります。
今年入社する新人は、いわゆる「Z世代」と言われる20代前半以下の若者です。
「Z世代」の由来は、
1960年後半から1970年後半生まれが「X世代」、
1980年前半から1990年後半生まれが「Y世代」と呼ばれ、
次に来る1990年後半以降の生まれが「Z世代」になります。
「Z世代」は、物心がついたときからすでにデジタル技術が生活に浸透していて、インターネットやオンラインの世界に慣れ親しんでいます。
Webを巧みに使って情報をすることが収集できます。
主なコミュニケーションはSNSで行うなど、日常生活の中にデジタル技術が当たり前のように存在しています。
そのため、テレビを見る時間よりもYouTubeやSNS等のインターネットを利用する時間の方が多いのです。
「Z世代」には、次のような特徴があるといわれています。
● 東日本大震災など社会的に不安定な時代に幼少期を過ごしたため、仕事に関してはやや保守的で、安定した収入を得られる職業を好む。経済面でも無駄な出費は避ける傾向がある。
● インターネットの普及により世界情勢を知る機会が多い。また学校でも多様な価値観の重要性を学んでいるため、ダイバーシティ(多様性)を重視する。
● 地球温暖化やSDGsなどの環境問題、貧困・差別などの社会問題に関心があり、社会貢献や世の中の役に立つことに価値観を見出す。
この「Z世代」に関して、先日、大手求人サイトが毎年実施している調査レポートを読みました。
調査対象者は来年大学を卒業する「Z世代」です。この調査レポートを読んで驚いたことが2つあります。
ひとつは、「将来、育児休業をとって積極的に子育てしたいか?」という設問です。
10年も前からこの設問が継続して男女学生に行なわれています。
今日の深刻な少子化を予見しています。
もうひとつ驚いたのは、この設問に対して女子学生は10年前から概ね70%が「YES」と回答しているのに対して、
男子学生は10年前は36%程度でしたが、年々上昇して今年は約60%が「育児休業を取得して、積極的に子育てしたい」と回答しているのです。
女性と男性で育児休業や子育てに関する認識の差は、僅か10%弱に縮小しています。
まだ就職も結婚もしていない男子学生が、育児休業や子育てに関心が高いのは驚きです。
昭和生まれの世代には、とても考えられない回答です。
今年成人式を迎えた新成人は約120万人。20年前は約150万人。
昨年出生し、20年後に20歳になる新成人は約82万人です。
20年タームでみると実に2~3割も新成人が減少しています。
それだけに「これからの日本を背負う希少な ”Z世代”の声に、もっと耳を傾けなければならないのでは?」と感じています。
社労士法人ジンザイでは、各種の労務相談に応じています。
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