相続登記と住所・変更登記について義務化とする改正案が成立しました。
以前、「まちの専門家見聞録」でも相続登記の義務化についてお送りしましたが、相続登記だけでなく住所・氏名変更登記についても正式に令和3年4月23日国会で法案が成立をしました。
相続登記の義務化は3年以内、住所・氏名変更登記の義務化は5年以内に施行するとしています。
義務化される相続登記と住所・氏名変更登記の違反については、それぞれ相続登記は10万円以下、住所・氏名変更登記は5万円以下の過料という制裁を設けることが予定されているため、
今後これらの登記は、気付いた時点で速やかに行うことが求められるでしょう。
特に住所・氏名変更登記については、私たちも従前より不動産の所有者の住所や氏名が異なる場合には、変更登記をおすすめすることはありました。
また、複数回取得する場合などには登記記録上の住所または氏名の記載を一致させるため、変更登記は同時に手続きをしてきましたが、
今後はどのような場合でも住所や氏名の変更に気づいた時点で、原則として変更登記を申請することになると思います。
相続登記に比べると、住所変更などの登記は気付きにくいとも思いますが、
改正案では、相続登記は土地の取得を知ってから3年以内に申請しなければならないのに対し、住所・氏名変更登記は2年以内に申請しなければなりません。