3月27日、国土交通省より平成30年度地価公示(1月1日時点の地価及び対前年変動率)が公表されました。
この地価公示は国土交通省から委嘱された不動産鑑定士が各エリアに分かれて業務を担当しております。
まず、神奈川県内の全般的な傾向としましては、地価変動率は前年よりも上昇幅が若干拡大いたしました。
住宅地で+0.1%(前年±0.0%)で、上昇横ばい地点が全体の68.6%(前年66.8%)。
商業地は+1.9%(前年+1.6%)で、上昇横ばい地点が全体の86.2%(前年84.0%)。
以下、主なトピックを住宅地に絞ってお話させていただきます。
県内の住宅地で最も上昇率が高かった地点が、横浜市港北区綱島4丁目でした(+7.4%)。
意外と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、工場跡地へのマンション等の開発が進み、
東横線沿線の徒歩圏内というアクセスがポイントとなり、今回の高い上昇となりました。
住宅地としての価格の最高地点は、横浜市中区山手(625,000円/㎡)。
県内屈指の住宅地であり納得の結果といえるでしょう。
川崎市も全般的に好調で全ての区で上昇していますが、麻生区のみ上昇幅が小さくなりました。
武蔵小杉駅周辺は相変わらず好調で、また登戸駅周辺は上昇幅が拡大しています。
相模原市もすべての区で上昇しており、特に緑区は橋本駅周辺がリニア中央新幹線事業の影響が大きく、高い上昇となりました。
一方で、三浦半島や県西部は下落しており、特に三浦半島の横須賀市、
三浦市の両市はは下落率上位10位を占める結果となってしまいました。
都心への交通アクセスの弱さが地価変動率に直接的に影響を受ける形となり、
今後も下落していくことは避けられないと思われます。
このように今回の地価公示は、神奈川県内においても鮮明に二極化傾向が見られる結果となりました。
投稿者プロフィール
- 銀行からの融資、相続・遺産分割、適正な家賃・地代の算定、借地権や底地の 買取価格…等、不動産鑑定士が皆様のお役に立てる場面は意外と多いです。 当社は横浜駅徒歩5分とアクセス良好です。「不動産の適正な価値」がお知りになりたい時は気軽にお問い合わせください。
最新の投稿
- 不動産鑑定2024年7月23日【令和6年度路線価】神奈川県は3年連続で上昇幅拡大
- 不動産鑑定2024年4月5日【令和6年地価公示】景気回復で前年より上昇幅拡大!
- 不動産鑑定士の体験談2023年11月9日【私が不動産鑑定士になるまで】全く存在も知らなかった最難関の狭き門
- 不動産鑑定2023年7月10日【令和5年度路線価】横浜・厚木をはじめ、県内全て上昇傾向
100年ライフマネジメント
月々1000円(税込)で専属アドバイザーには何度でもご相談いただけます。