大学進学を機に一人暮らしを始めて一か月が経過…。
このタイミングで今までは親と生活していて気にしていなかった、水道光熱費や食費がいくら位かかりそうか、分かり始めた季節ではないでしょうか。
何かと楽しい一人暮らしでありますが、自由にお金を使ってしまうとあっという間にお金が無くなってしまいます。
まずはこれから一人で生活していく上でどのくらいお金がかかりそうなのか、しっかり把握しておきましょう。
昨年からの物価上昇で家賃、食費、水道光熱費等様々な面で支出額が増える事が想定されます。
事前に把握できれば、月いくら収入が必要なのかも把握しやすくなります。
まずは一人暮らしをした時に掛かる支出を確認していきます。
大きく分けると「家に関わる費用」と「毎月の生活費」に分けられます。学費は含めずにみていきます。
家に掛かる費用
【家賃】
全国大学生活協同組合連合会の2022年の調査によると、全国平均の家賃は53,000円となります。
ただ地域により格差があり、沖縄と関東を比較すると15,000円以上の開きがあります。
駅からの距離や、部屋の間取りや広さによっても家賃は大きく変わります。
ここ数年の調査によると大きな上昇はないようですが、昨今は物価上昇が続いておりますので、都内を中心に家賃は上がりやすい傾向にあるとみております。
【初期費用】
契約時に掛かる費用、家具・家電費用、引越費用の3つに分けてみていきます。
① 契約時に掛かる費用
敷金、礼金、前家賃、仲介手数料、火災保険料、鍵の交換費用等が考えられます。
仮に6万円位の家賃であれば敷金、礼金、仲介手数料を1月分の家賃として計算しますと、上記3つで18万+前家賃、火災保険料や鍵の交換費用等が掛かります。
ざっと家賃の4~6カ月分はみておきましょう。最近は礼金なし物件もありますので、契約時に掛かる費用について事前確認が大切です。
② 家具・家電費用
洗濯機、冷蔵庫、照明、テーブル、カーテン、寝具は必ず必要となります。
こだわらないのであれば、10万円位あれば十分かと思います。
最近はテレビが無くてもスマホがありますし、外食できる場所も増えておりますので、始めから全て揃えるのでなく、必要に応じて購入したほうが無駄になりません。
③ 引越費用
初めて一人暮らしをする人の引越費用の相場は約3万円となります。
荷物の量や移動距離、季節によっても費用は大きく変わりますので、引越業者にしっかりと確認しておきましょう。
ピーク時は混雑しており、予定通りに引越しできない可能性もありますので、大学に合格し、一人暮らしが決まったら早めに確認しておきましょう。
一人暮らし時の初期費用をまとめますと、少なく見ても50万円位はかかりそうです。
全国大学生活協同組合連合会の調査でも全国平均が57万円という結果が出ております。
毎月の生活費
家賃を除いた生活費で一番高いのが食費で、全国大学生活協同組合連合会の調査によると全国平均が約24,000円となります。
その他、通信費、交通費、勉学費、書籍費、教養娯楽費等全て合わせると、平均額は約57,000円、家賃の全国平均と併せると約110,000円となります。
学生ですので、勉学に掛ける費用は削れませんが、昨今は気軽に食事を頼めたり、携帯から買い物できたりと便利になっております。
気にせず買い物をしていると、あっという間に高額な費用となってしまいます。
「初めての一人暮らしで楽しくてついつい使ってしまった」
なんてことにならないように気を付けましょう。
なお、仕送り額の月平均額は約68,000円となり、アルバイト費用や奨学金を合わせると、約124,000円が一人暮らし時の平均収入となります。
一人暮らし時と実家暮らし時に費用の差
先ほど記載したとおり、仕送り額の月平均額は約68,000円となります。
大学を卒業するまでの4年間で326万、家に掛かる初期費用の平均値が57万円、合計すると383万が一人暮らしすると上乗せされる計算となります。
実家から通う際にも交通費等が掛かるので、ここまでの差はでないと思いますが、実家暮らしと比較すると大きな支出となります。
実際の金額は個々により異なりますのであくまでも平均的の金額となりますが、一人暮らしするには大きな費用が掛かります。
一人暮らしを始める学生は事前に個々に当てはめ、
「どのような支出があるのか」、
「仕送りはいくら位してもらえるのか」、
「アルバイトをすべきなのか」など、
よく確認しておきましょう。
親は一人暮らしが想定されるなら、早い段階から支出の総額を想定しておき、子供に仕送りできるのか、一人暮らしさせることでどのくらい家計に影響があるのかを考えておきましょう。
大学資金の捻出が難しければ、奨学金、教育ローンの活用を検討する必要があります。また、祖父母などから30未満の子や孫への「教育資金の一括贈与制度」を利用する方法もあります。
非課税限度額は1,500万円(学校以外の支払は500万円)となります。ご利用にあたっては条件がありますので、検討する時は制度をよく確認してください。
まずは直前でバタバタしないよう親子でしっかりと話をしておくことが大切です。
昨今はコロナの影響で大きく家計の収支も変わっている方が多いかと思います。
近い将来、子供の一人暮らしが想定されるのであれば、早いうちからキャッシュフロー表を作成して、収支を確認しておくと安心です。
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