【ウクライナへの寄付】確定申告による控除額と計算方法

ウクライナで軍事行動が開始され、戦闘が拡大する中、犠牲者が増え続けており、避難を強いられる人々への人道支援が急務となっています。
日本国内でもウクライナの皆さんを支援するための緊急募金が始まっています。

個人による募金の寄付は、特定寄附金であれば確定申告により控除の対象になります。

確定申告による所得税の控除額をまとめてみました。

寄付イメージ

寄附金控除について

● 個人が特定寄附金を支出したときは、「寄附金控除」として所得金額から差し引かれます。

● 個人が支出した寄附金のうち、次の寄附金については「所得控除」又は「税額控除」のどちらか有利な控除を選択することができます。

① 政党若しくは政治資金団体に対する寄附金
② 個人が支出した認定NPO法人等若しくは公益社団法人等に対する寄附金

 

「所得控除」と「税額控除」の計算について

「所得控除」は(寄附金の合計額)-(2千円)=(寄附金控除額)で計算します。
一方で、「税額控除」は支出した寄附金の種類で控除額が異なります。

① 政党等寄附金特別控除

(寄附金の合計額-2千円)×30%=(政党等寄附金特別控除額)
※100円未満の端数切捨て

② 認定NPO法人等寄附金特別控除

(寄附金の合計額-2千円)×40%=(認定NPO法人等寄附金特別控除額)
※100円未満の端数切捨て

③ 公益社団法人等寄附金特別控除

(寄附金の合計額-2千円)×40%=(公益社団法人等寄附金特別控除額)
※100円未満の端数切捨て

 

「所得控除」と「税額控除」のどちらが有利?

「所得控除」による減税額はその方の所得により変動します。

一方で「税額控除」はどの所得の方でも控除額は同額です。
30,000円寄付した場合、所得ごとに「所得控除」の減税額と「税額控除」を試算してみました。

※「所得控除」の減税額と「税額控除」で有利な控除は黄色で表示しております。

※「所得控除」の減税額と「税額控除」はウクライナ以外の寄付金にも適用されます。

「所得控除」の減税額と「税額控除」上記の表のように、政党等寄附金は所得900万円以下、認定NPO法人・公益社団法人等寄附金は所得1,800万円以下の方であれば、「税額控除」を選択したほうが有利という結果になりました。

ヨーロッパイメージ

確定申告について

寄附金控除または寄附金特別控除(税額控除)に関する事項を記載した確定申告書を、寄付金を支出した年の翌年の3月15日までに、住所所在の所轄税務署へ提出する必要があります。
寄附をしたあとは、有利な控除方法を選択し、忘れずに確定申告書を提出しましょう。

 

ウクライナ緊急募金(一例)

公益財団法人 日本ユニセフ協会

日本赤十字社

国境なき医師団

 

投稿者プロフィール

小野田年行税理士事務所
小野田年行税理士事務所
当事務所は開業して38年の小規模(所長を含め5人)な事務所です。申告手続きだけではなく、個人事業者・法人のクライアント様には、6カ月の事業期間が経過際に、予想税額をお知らせするなど、納税に備えていただいています。相続税の改正で、今後は相続税を納税しなければならない方が多くなります。ご心配される前に遠慮なく相談してください。

100年ライフマネジメント

「100年ライフマネジメント」は、お客様の生活の中にある心配事を共に確認し、年代に応じた対策準備のお手伝いをする専属アドバイザー契約です。

月々1000円(税込)で専属アドバイザーには何度でもご相談いただけます。

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