「相続手続きを始めよう!」と思ったら遺言書が出てきた…

高齢者のイメージ

「亡くなった人の身の回りの整理を始めていたら、遺言書が出てきた」というお話を伺うことがあります。
ご遺族から「遺言書を作成しているかどうか、生前に聞いていない」ということは珍しくありません。

ここでは亡くなった人が作成した遺言書が見つかった場合の、手続きの方法や流れについて確認していきます。

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亡くなった人の手続きを進める前に必ず遺言書の有無を確認することが必要

相続が発生した場合、「相続人は亡くなった人が遺言書を書いていたかどうか」を確認しなければなりません。
遺言書がある場合は法定相続持分にかかわらず、遺言書に書かれている内容で遺産を分けをしなければならないからです。

法定相続よりも遺言が優先されます。

私たち司法書士もご相続の相談を受ける際には、「亡くなった方は遺言書を書いていましたか?」と必ずお伺いします。
遺産相続の手続きは遺言書の有無によって手続きの進め方が変わるため、必ず遺言書の有無を確認しましょう。

 

 

遺言書の有無の確認方法は遺言書の形式によって違う

遺言書が「自筆遺言証書」か「公正証書遺言」かによって、それぞれ確認方法が変わります。

「自筆遺言証書」の場合、家の金庫の中や亡くなった人が大事なものを置いていた場所、または銀行の貸金庫などを探すことが考えられます。

自筆遺言証書でも法務局の遺言書保管制度を利用している場合は、亡くなった人が法務局に希望している場合に限られますが、
法務局が遺言書保管制度を利用した人が亡くなったことの事実を確認したあと、亡くなった人が指定した相続人等に「遺言書が保管されている」との通知をします。

「公正証書遺言」の場合は、全国の公証人が利用できる遺言検索システムにより調べることができます。

検索を請求できる人は法律上利害関係がある人に限られます。法律上の利害関係がある人とは、相続人等のことを指します。
検索を請求するときは死亡の事実がわかる除籍謄本、自分が相続人であるという関係がわかる戸籍謄本、本人確認資料を持参する必要があります。

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遺言書が見つかった場合

遺言書が見つかった場合、その遺言書の取り扱いを間違ってしまうと、全く身に覚えのないことで怪しまれたり、「あらぬ疑い」を「全く身に覚えのないことで怪しまれたり」、他の相続人と争いになってしまう恐れがあります。
それぞれの形式の遺言書について取り扱いをみてみましょう。

「自筆証書遺言」が見つかった場合、封筒に入っていることが多いですが、封がされているものについては、開封してはいけません。
法律で罰則規定が定められていることもありますが、他の相続人に改ざんや偽造を疑われてしまうことも考えられるからです。

開封してしまったとからといって、遺言書自体が無効になるということはありません。
再度糊付けしてみたり、開封してしまったことを隠そうとして、取り繕ったりすることはやめましょう。

遺言書を改ざんや偽造をしたとみなされた場合、相続欠格事由に該当し、相続人としての地位を失うことになります。
すみやかに家庭裁判所に「検認の手続き」を進めるようにしましょう。

検認手続きとは…

「自筆遺言証書」の場合は家庭裁判所に遺言書を提出し、相続人などの立会いのもとで遺言書を開封し、遺言書の内容を確認します。これは自筆遺言証書を使用して手続きするうえで、必要な手続きです。

「公正証書遺言」の場合は家庭裁判所で検認という手続きをする必要がありません。遺言に遺言執行者が選任されている場合は遺言執行者が遺言の内容に従って、手続きを進めることになります。

 

 

遺産分割協議手続きが終わったあとに遺言書が見つかった場合

相続人全員で締結した遺産分割協議により、手続きをした後に遺言書が発見された場合、原則として、その遺言書は無効にはなりません。この場合には、改めて遺言書の内容に従って相続をやり直すか、相続人全員が同意して、遺産分割協議で決めた内容をそのままにするか、どちらかの対処方法をとることになります。
原則は遺言に従う方法になりますが、相続人全員が納得しているのであれば、あとで見つかった遺言書を無視しても問題はありません。ただし、遺言で相続人以外の第三者に遺贈がされている場合には、受遺者も遺言の内容と異なる遺産分割協議をすることに合意している必要があります。

相続手続きにあたり、遺言書の有無によって手続きの流れが変わります。

相続手続きをスムーズに進めるうえでも、司法書士などの専門家に相談しましょう。
また、遺言書を作成する際にも自分が死んだあと、「遺言書の存在がどのように影響を与えるのか」を知ることによって、「どの方法で遺言書を作成したほうが良いのか」という参考にもなります。

遺言書を作成する際にも自分が作る遺言書が確実に実現されるように、専門家に相談して作成しましょう。

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溝淵司法綜合事務所では『自筆証書遺言作成キット』を販売中です。
このキットをご購入いただくと、司法書士から遺言書の手続き、作成のサポートが受けられます。

ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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司法書士法人溝淵司法綜合事務所
司法書士法人溝淵司法綜合事務所
昭和54年の開業以来一貫して「お客様第一」の姿勢を徹底しております。 進化する生活の町「武蔵小杉」を基盤にもっとも身近なリーガルアドバイザーを目指し、総勢35名のスタッフで業務を行っています。 お客様との「信頼関係」それが私たちの財産です。 これからも、お客様のおかげで私たちがあることを忘れずに、お客様第一主義 を徹底いたします。

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