「高齢になり、先祖代々からのお墓の管理が負担になってきました。子供も遠く離れて住んでいるため今後お墓をどうすればよいのか困っています。」 ~~お客様の声より~~
核家族化・少子高齢化で先祖代々のお墓を次の世代に継がせることが難しい時代になりました。
お墓の種類も様々となり、供養の在り方も昔と比べ、だいぶ変化してきています。
今、お墓のことと言ったらやはり「改葬トラブル」でしょうね。
先祖代々のお墓が、東北や四国や九州にある方はたくさんいらっしゃいます。
でも住んでいるのが都心だとすると、たとえ納骨出来たとしてもその後のお参りは大変です。
子供達も同じだと思います。
従って、
「将来にわたりお墓を守っていくのは難しい、だったら思いきって住んでいる都心の家の近くにお墓を移せないか」
…と考えるのは自然の成り行きではないでしょうか。
遠く離れた地方に今のお墓のまま、お寺に永代供養してもらう、
または、近隣で永代供養をしてくれるお寺に移すとか方法がないわけではありません。
ただ、永代供養にしたからといって、もうお参りしなくて良いというわけではありません。
それに永代とは、永久という意味でもありません。
永代供養とは「長い期間、家族に変わりお墓を維持管理して供養してくれる」という意味です。
例えば、13年・33年・50年などというようにあくまでも契約です。
契約期間後の扱いについても、契約前にお寺側とよく確認しておく必要があるわけです。
(だいたい合祀墓に移されます)
地方でのお墓の維持を諦め、自分が住んでいるところの近くにお墓を移すこと、
いわゆるお墓の引っ越しのことを「改葬」と呼ぶわけです。
今ある墓所を更地にしてお骨を取り出し、都心の新たなお墓へ移動するわけですが、勝手にはできません。
きちんとした行政上の手続きが必要です。
今お墓がある地域の市役所へ改葬許可申請書を提出するわけですが、
その申請書には、お寺の押印が必要なのです。
このお寺の押印が問題なのです。
「改葬トラブル」の多くはここで発生いたします。
お寺の業界も今は、壇家の減少により経営が大変苦しい時代を迎えております。
お墓を改葬するということは、お寺にとっては壇家が減るということで死活問題であり、
印鑑なんか気持ちよく押してくれるわけはありません。
それでも押印するならば、大変高額な離壇料を請求されたりするというわけです。
離壇料とは、支払う法的な根拠のようなものはありませんが、
永年、供養をしてくれたお礼の意味も込められています。
5万、10万ならまだしも何百万も場合によっては何千万なんていうこともあるわけです。
それにより離壇料訴訟もおきています。
(全部が全部、お寺がこういう状況というわけではありませんからね)
だいぶ以前の話になりますが、やはり離壇料のことで困っている方から相談があり、
「壇家総代(壇家のリーダー)の方に口をきいてもらってはどうか」と言ってみたところ、
「私がその総代なんですよ!」なんて言われてびっくりしたことがありました。
お寺には、誠意をもって改葬の理由を説明し、これまでの感謝の意を伝えるようにして下さい。
とりあえずはそれしかないと思います。
投稿者プロフィール
- 経験豊富なアドバイザーがお客さま一人一人の専属担当となり、問題解決のために必要となるプロジェクトチームを編成。お客様と専門家をワンストップでつなぎます。独自の専門家ネットワークで、ファイナンシャルプランニング設計をはじめ、複合的なご相談の窓口としてご利用いただけます。
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