【マイホーム購入者必見】コロナ禍の中で住宅ローン控除を受けるには?

マイホームの風景

依然として猛威をふるう新型コロナウイルスですが、このコロナ禍で新しくマイホームを購入したものの引っ越しをするタイミングが遅れてしまったという方もいるのではないのでしょうか。

今回は住宅ローン控除を受けるものの、新型コロナウイルスの影響で入居が遅れてしまった方への救済措置について見ていきます。

そもそも住宅ローン控除とは住宅ローンを利用してマイホームを購入・増改築した人の所得税の負担を減らす制度です。

住宅ローン控除を受けることで住宅ローンを利用してマイホームを新築・購入・増改築をした場合に、住宅ローンの年末残高のうち1%を10年間、所得税から控除することができます。
この制度を受けるにはいくつかの条件があり、その中には「購入後6か月以内に入居」という入居期限も含まれています。
この時の入居とは実際に引っ越しを完了した日のことを指すため、新型コロナウイルスの影響で引っ越し作業が延期になると入居期限の6か月を超えてしまう可能性も出てきます。
しかし次の条件を満たしていれば、入居期限に遅れても住宅ローン控除を受けることができます。

 

 

■ 中古住宅を取得した後に行った増改築工事が新型コロナウイルスの影響で遅れ、入居が遅れた場合

中古住宅を購入して増改築を行ったものの、新型コロナウイルスの影響で工事の完成が遅れ、購入から6か月以内に入居することができなかった方への救済措置です。

この場合…

●「住宅を取得してから5か月後」か「関連税制法の施行の日から2か月後(2020年6月29日)」のいずれか遅い日までに増改築の契約が行われていること

●中古住宅を取得した後に行った増改築工事が新型コロナウイルスの影響で遅れたために、増改築した後の住宅への入居が遅れたこと

 

この2つの要件を満たしていれば、入居期限が「増改築が完了してから6か月以内」になります。

この救済措置を受けるためには…

●「入居時期に関する申告書兼証明書」(国土交通省のホームページからダウンロードできます) 

● 請負契約書や売買契約書の写しなど、契約の締結した年月日がわかる書類

上記の書類が確定申告時に必要になります。

 

 

■ 新型コロナウイルスの影響で新築・取得・増改築をした住居への入居が「住宅ローン控除の控除期間が10年から13年になる特例措置の入居期限(2020年12月31日)」よりも遅れた場合

消費税率が10パーセントに上がったことによる負担を減らすために、2020年12月31日までに入居すると住宅ローン控除の控除期間が通常の10年から13年に延長される制度がありますが、2020年12月31日までに入居できなかった場合にも救済措置があります。

この場合…

● 注文住宅を新築する場合は2020年9月末、分譲住宅や中古住宅を取得・増改築する場合は2020年11月末までに契約が行われていること

● 新型コロナウイルスの影響で、住宅への入居が遅れたこと

この2つの要件を満たしていれば、入居期限が「2021年12月31日」になります。

また、この救済措置を受ける場合も

●「入居時期に関する申告書兼証明書」(国土交通省のホームページからダウンロードできます) 

● 請負契約書や売買契約書の写しなど、契約の締結した年月日がわかる書類

上記の書類が確定申告時に必要になります。

 

以上の2点をまとめると、マイホームを購入したものの新型コロナウイルスの影響で入居が遅れた場合も、2021年12月31日までに入居をして必要な書類とともに申請することで、住宅ローン控除が受けられるということになります。

 

新型コロナウイルスの影響で建設工事や引っ越しに大幅な遅れが出ている方も多いと思います。
申請手続きなど手間は増えてしまいますが、住宅ローン控除を受けられる方は忘れずに申請するようにしましょう。

 

住宅ローン控除についての詳しい内容は、2020年1月15日掲載のまちの専門家見聞録をご参照ください。

 

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